MODO Tips
MC/IC Hybrid Rendering / ハイブリッドレンダリング
MODO801では、 間接照明の計算に、ハイブリッドレンダリングが搭載されました。
そこで従来からある放射照度キャッシングとモンテカルロ 法、そして新機能MC/ICハイブリッドの大域照明計算の比較を行いました。 各画像は外部光源(HDRI)を設定した単一開口の内観シーンで、比較的ノイズが発生しやすい条件としてます。
放射照度キャッシングのみ (放射照度レイ数はデフォルト)でGI計算したもの。
輝度差が激しいため、入隅や出隅にフィルタリングのノイズが出てしまう。
MODOのイラディアンスキャッシュは非常に優秀で、放射照度レイ数を増やせばノイズは概ね消すことは可能。計算時間はあまり増加しない。
しかしながら放射照度キャッシングはその仕組み上、細かなデティール描画に限界がある。MODOのレンダリングは速さに重きをおいてチューンナップがされているためか、時間に対する品質はある程度で頭打ちする傾向がある。
また、MODOにはフィルタリングを行わないモンテカルロ 法も搭載されている。
こちらは正確な描写が可能だが非常にノイズが出やすい。
間接レイ数を増加すれば品質はあがるが、レンダリング時間は極端に延びる。
801から搭載された MC/ICハイブリッドレンダリングは、モンテカルロの正確な計算結果を、高速かつ滑らかな描画の放射照度キャッシングにブレンドすることが出来る。
間接レイ数を上げても、計算時間の大幅な増加はない。
デティールの再現に有効なモンテカルロ法を用いているため、品質を追い込みながらも高速にすることが可能だ
801では701で搭載された環境インポータンス機能も大幅に改良されている。EISのオプションにチェックをいれると輝度ノイズも取り除かれて、光の描写がより正確になる。こちらも実用レベルのスピードで高品質な画像が出力される。
MODO 801 リリース
英The FOUNDRY社が統合型3DCGソフトMODO 801を発表しました。
2014年4月24日19:00~20:30(日本時間25日11:00~)にライブイベントが行われ、
即日リリースが開始されています。
ライブイベントの模様はストリーミング放送されおり、現在は録画されたものが公開中。
801は広範になった既存ワークフローの改良、グループワークやNukeなどの連携強化が柱になっています。
主なアップグレード内容はこちらのまとめで。「MODO801 新機能ムービーリンク集」
日本語版アップグレードは701と同じように、
メニューの日本語化と新機能ガイドが付属した「プレリリース版」のあと、
インラインヘルプが日本語化される「日本語版」が順次リリースされます。
また今回は発表と同時に価格も安い「英語版」も用意され、
プレリリース版までは英語版になりますが801を使用することができます。
(プレリリース版と日本語版には無償ダウンロードが可能)
スケジュールは下記のようになっています。
2014年4月25日 MODO 801 英語版 アップグレード ダウンロード
2014年5月中旬 MODO 801 プレリリース版 ダウンロード
2014年6月下旬 MODO 801 日本語版 ダウンロード
2014年7月上旬 MODO 801 日本語版 パッケージ
価格はTHE FOUNDRY製品基準の高額な価格帯にはならず、
701のお値段据え置きとなりました。
▽新規
MODO 801 プレリリース/通常版/スタンドアローン(ダウンロード) ¥168,000
MODO 801 プレリリース/通常版/フローティング(ダウンロード) ¥198,000
MODO 801 プレリリース/通常版/フローティング(ダウンロード)5ライセンス以上同時購入 ¥178,000
▽アップグレード
アップグレード MODO 801 プレリリース/通常版/スタンドアローン(ダウンロード) ¥58,000
アップグレード MODO 801 プレリリース/通常版/フローティング(ダウンロード) ¥78,000
アップグレード MODO 801 プレリリース/通常版/フローティング 5ライセンス以上同時購入(ダウンロード) ¥70,000
アップグレード MODO 801 プレリリース/学生・教員版(ダウンロード) ¥20,000
▽アップグレード 特別価格
受付期間 : 2014年4月25日(金)~2014年5月11日(日)まで
アップグレード MODO 801 英語版/通常版/スタンドアローン(ダウンロード) ¥48,000
アップグレード MODO 801 英語版/通常版/フローティング(ダウンロード) ¥68,000
Render Boolean / レンダーブーリアン
modoでは、レンダリング時にメッシュのくり抜き表現を行うことができる「レンダーブーリアン機能」が搭載されています。
上記画像のような複数アイテムから構成されるシーンを用意します。
「アイテムリスト」の「アイテム追加」から、 「Volumes」→「Render Boolean」を追加します。
「サーフェイスを使用」にチェックを入れて、
先ほど作成したくり抜き形状である「ブーリアン形状」を、「ボリュームにするサーフェイス」に指定します。
切断面の色は、切り取られる側(建物)のメッシュマテリアルに、
「マテリアルレイ」という項目があります。
「マットクリッピング」のチェックを入れると、切断面の色は変更できます。
但し、Render Booleanの仕様上、メッシュ形状が同一面に重複、内部に食い込んでいると、上記のようなエラーが出てしまいます。今回のエラーは、梁上端とスラブ下端が同一面にあることにより発生。
回避するには、形状が重ならないよう、少し移動すれば断面は正確に描かれます。(コンマ数ミリの移動でもOK)
建築設計などのプレゼンにおいては、Render Booleanを用いることにより、作成したモデルを大きく編集することなく、断面CGパースへ流用することが可能になりました。